2012年07月31日(火) 15:22
ツイッターで流行っている「ゾンビサバイバル」が、やってみたらかなり面白かったので行動記録を書き始めました。
はまるって怖いねえ…SSまで書き始めてましたよ。すごいな。 周囲のプレイヤーさんが創作畑の方が多いってのもありそうな気もしますが。絡むとどんどん長くなるよ! という訳で、自分用暫定メモ&公式その他まとめ。 今後、また増えたら追加していきます。 ●ゲーム本体(ツイッターの診断) http://shindanmaker.com/235938 ●公式Q&Aまとめ http://togetter.com/li/327992 ○自PCのSS: OPENING/一日目/二日目/三日目/四日目/五日目/六日目/七日目/八日目/... ○速報的に貼った過去SS(4日目まで) OPENING+1-2日目 3日目 4日目 ●現在の状況 八日目(行動終了): HP/食料 84/71(-6) 【バイク】【拳銃】 クリアフラグA・B スポンサーサイト
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2012年07月10日(火) 01:17
◆3rd DAY
おっさんに付き合った収穫は、実はもうひとつあった。 地図を書いて貰うことが出来たのだ。地図そのものは大きな通りをラインで書いた程度の簡単なものだが、道や地形が大雑把な分だけ、空いた余白に生の――つまり街がきちんと機能していた頃の情報が書き込まれている。 食料と、それから例の「治療薬」の入った袋を担ぎ、それを頼りに歩き出す。目的地は――市街地の外れ。おっさんの家からでは歩いて一時間ほどのそこは、工場街とでも呼ぶべき場所だという。 「もしかしたら、だが。あんたの足に使えるものがあるかもしれんぜよ、兄ちゃん(ブラザー)」 別れ際にニカっと笑ってそう言われた。そうすると、前歯の下で歯の抜けていて微妙に間抜けだった。あと、その、名前教えたけどそのままなんだ…? いや、いいんだけど。 ついでに、どうせだから一緒に行かないかと聞いてみたが、おっさんは首を振った。何か別の目的があるらしい。自分から話す様子もないので、詳しくは聞かなかったが。 ……謎の治療薬を持っている時点で、推して知るべし、だ。 おっさんの言葉の正しさは、探索してすぐ――それこそ一時間経たずに証明された。 発見したのは、まだ年数の経っていなさそうなバイク。大きすぎず小さすぎず、動かし勝手は良さそうだ。が、タイヤはパンクしており、ついでに言うならガソリンも無い――だから置いていかれたのだろう。 ただし、パンクした車や、クラッシュしてはいるがタイヤの無傷なバイクの残骸は敷地内にごろごろしている。 ――――さて、共食い修理(カニバル)と参りますか。 ◇今日のnowmas:【探索】まだ動かせるバイク(このアイテムを持っている間、1日に2回行動可能。無理にしなくてもよい。2回目は名前の後に「2」をつけて診断せよ)を発見! 食糧:-2 http://shindanmaker.com/235938 二日目: HP/食料 96/96(-2) 【バット】・【治療薬】・【バイク】 (以後、バイクの特殊効果により、一日に二回行動が可能となります) /*/ ◆3rd DAY-2 バイクの修理には、半日ほどかかった。 修理そのものよりも材料を吟味して運ぶ方が大変だった。正直、二度とやりたくないと思う――のだけれど、それでも組み上がったものを見ると達成感が出てくるのだから不思議なものだ。 やはり放置されていたヘルメットを失敬してかぶり、エンジンをスタートさせ、三十分ほどは慣らし運転。素人修理でも問題がなさそうだと判断してから、改めて荷物と、それから予備のガソリンタンクを括り付ける。 さて、これからどうしよう。いやそれよりも、 (……うん。バット、邪魔だ) がらんごろんと落ちたそれを見て、溜息を吐く。 括り付け方というよりも、立て付けが全体的に悪いのだ。しょっちゅう荷台から落ちそうになる。いっそどこかに捨てるかとも思ってもみるが、……それはさすがにどうだろう。いや、一度も使ったこと無いし。 その辺りの話は、おいといて。 こうして足を確保した以上、必要なのは情報だろう。つまり、この場合はそれを知っていそうな人間だ。そうしてみると、おっさんと別れたのは痛かったかもしれない。今更だが。 ……人が居そうな場所、というと。 (災害の避難場所、とか? ああでも、これ災害って言っていいのかな) 大体、その辺りの表示って今まできちんと見たこと無いぞ。 しばらく考えたが――市街地をざっと流すことにする。流石に慣れない車で地図を見ながら走るのは無謀なので、主要道路の位置だけ頭に叩き込んで、ぐるりと回ることにした。 工場の並ぶ辺りを抜けると、閑静な住宅街――だったものが見えてくる。人は、いない。逃げ出した後なのかもしれない。だが、一体何処に? 場合によってはゾンビがひしめいているというのに? いや、むしろあれこそ、が、 ――――ある程度で、見切りを付けるべきか。 (ゾンビに聞くって訳にもいかないしな……) そんなことを考えながら、やや細い道に差し掛かった時だ―― 目の前に、ふらりと何かが飛び出した。 ブレーキが間に合ったのは、運が良かっただけ。ついでに自分が転げ落ちず、ついでに荷台のバットも転がり落ちなかったのは単なる偶然だろう。 これが数日前までの日常の中だったなら、間違いなく罵声を浴びせていたに違いない。 そうしなかったのはこの異常な状況と、何よりそれがまだ若い少女で――こちらの顔を見るなり、大泣きし始めたからだ。 ……泣き出した彼女を宥め賺(すか)して、落ち着かせるのに五分。話を最後まで聞くのに更に十五分ほど掛かった。 あいにく、当初の期待――相互に交換できるような情報はほとんど無かったのだが、それはまあ、仕方がない。むしろお互いに情報源、というより「生きている知り合い」が出来たことの方を喜ぶべきなのだろう。 地図を片手に、二度目の再会を約束し、バイクに跨ろうとした――弾みに、バットが荷台から転がり落ちた。 拾い上げると、彼女が丸腰なのが気になってくる。こんな状況で流石にそれは、うん。 「これ持ってるとバイク運転しづらいんだ。あげるよ」 きょとんと目を瞬いて、それから盛大に驚かれた。――ええと、いや、謙遜しなくてもいいから。 「こういうのは襲われた時、あるとないとじゃ違うからね」 そういうと、彼女はおかしそうに、笑った。 それをいいことに、半ば押し付けるようにしてしまったのは、……後での反省点。 ◇【バット】譲渡成立 : 三日目(譲渡時): HP/食料 96/96 【治療薬】・【バイク】 /*/ バイクで軽快に飛ばして、市街地を更に行くと――何やら奇妙な看板の店を見つけた。猟銃をつり下げたような、なんとも判りやすい店構えだがシャッターが壊されている。誰かが侵入した後のようだ。 とはいえ、一日目のスポーツ店のような例もある。 (一応、見ておくか) バイクのキーは抜かずにおいた。この場合、一番怖いのは盗難ではなく中に居るかもしれないゾンビから逃げ切れない事だから。 中はスポーツ店同様に、散々たる有様だった。戸棚は空。いわゆる猟銃の類は完全に消えていて弾もない。誰かが持ち去ったと考えるべきだろう。 銃器を手にしたところで、使いこなせるかどうかは、別な気もするのだが。 唯一残っていたのは、いわゆる拳銃の類。 法律云々が頭の中を過ぎっていったが、結局、持って行くことにする。その辺りは生き延びてから、考えよう。 それよりも今日の塒(ねぐら)を見つけないと。 ……夕刻過ぎて、ようやく発見した塒には先客がいた。 交渉の末、持っていた例のアンプル(治療薬、と先客は言った)を渡す事で寝床をひとつ開けて貰う。昨日の境遇が嘘のようだ。 それにしても今日は、怒濤の一日だった。いや、怒濤と言えばそれまでもそうか。 なにしろゾンビに囲まれて、逃げて、それから、 ――――何も考えずに、眠るべきだろう。今は。 ◇今日のnowmas2:【探索】銃砲店の跡地を発見。拳銃(【戦闘】で受けるダメージ常に-1。最低1点は受ける)を得た! 食糧:-3 http://shindanmaker.com/235938 ◇ 【治療薬】譲渡成立。 三日目(2): HP/食料 96/93(-3) 【バイク】・【拳銃】 ※公式Q&Aによると、譲渡は一日一回までとなっていますが、当時ルールを把握していなかった為、一日の間に二回譲渡を行っております…ほんとはやっちゃめーなのよ… すいませんでした。 |
2012年07月08日(日) 16:27
◆2nd DAY
さて食料の確保は出来た。あとは地道に探索するしかなさそうだ。 ちなみにここは、いわゆる孤立都市である。古式ゆかしいおんぼろ長距離バス以外ではヘリか飛行機くらいしか到達手段がない。ついでに言うなら、長距離バスを動かす手段はない。道を知らないし、免許がないし、動かせる燃料のアテもないし、 ――――あそこは今やゾンビの巣だ。 (とはいえ、飛行場の位置も判らないんだよな……) 加えてこちらも免許の類も持ち合わせていない。つまりパイロットを確保する必要もある、と。問題山積みである。 /*/ 「なあ、そこの兄ちゃん(ブラザー)」 ……ぶらぶら歩いていると、そんな声が呼び止めた。ややくたびれたスーツ姿の、四十がらみの男性。つまりおっさんである。 「よかった。あんたは話が通じそうだ。頼みがあるんだが、聞いちゃくれねえか」 おっさんの脱線しまくりの話を纏めると、こうだ。――自分の家に戻って探したいものがあるが、怖くて近寄れないので誰かに一緒に来て欲しい、らしい。 おっさんのこの恐がり方、尋常ではない。ゾンビ多発地帯でも横断するんだろうか。 「なあ、頼むよ! 付き合ってくれや兄ちゃん!」 なんとなく「兄ちゃん(ブラザー)」と連呼されるのが心苦しかったので名前を教えたら、おっさんの行動が更にエスカレートしたのは言うまでもない。 それこそ、土下座せんばかりの勢いになっていた、そんなとき―― 「美女をお譲りしましょうか」 そんな声を掛けられた。 顔立ちと衣装は中華系。喋りは流暢。口元に笑顔。どうやら話を聞かれていたようだ。――いや、あの大声では耳を欹(そばだ)てるも何もあったものではないのだが。 そして中華系の背後には、確かに目の覚めそな美女が居る…… ――――足手纏いになる人間は、減らすべきだ。 「いや、この男に付き合うよ」 声を掛けてきた男は、一瞬、眉をひそめたが、次の瞬間には立ち直っていた。なかなか侮れない御仁のようである。 ……丁寧に一礼して去るその姿に溜息を吐く間もなく、感激したおっさんに抱きつかれたのは本気でどうでもいい余談である。 /*/ ……結論から言うと、おっさんに付き合ったのは正解だった。 おっさんの家というのは場所こそ遠かったが、まだあれこれが生きている区画だったのである。とはいえ、その恩恵が受けられるのも残り僅かだったようだが。 探索というよりは、妻と娘の形見だというあれこれを鞄にしまいこむのを見守る作業。 お礼に、と食料を示されたものの量が多いので断ると、代わりに不思議なアンプルを専用の注射器と共に押し付けられた。曰く、治療薬だという(何の?)。 「まあ、お守りだと思ってくれ。使う時がこない事を祈ってる」 おっさんの家で一晩を明かし、翌日、出会った場所で別れた。 ◇今日のnowmas:【探索】一人では心細いという男。彼に1日付き合う(4のダメージ)か【同行者】を1人譲るなら、お礼に食糧9または治療薬(ゾンビ化しつつある者を元に戻す。使い捨て)を貰える。 http://shindanmaker.com/235938 二日目: HP/食料 96(-4)/98 【バット】・【治療薬】 |
2012年07月08日(日) 16:21
◆1st DAY まずは現状の把握。あと食糧の確保だ。現在、手元にあるのは異変の前日、露店で買ったジェリーサンド――つまりジャムのみをたっぷり挟んだサンドイッチだけである。流石にこれだけでサバイバル生き延びろなどというのは無理ゲーである。 水はそれなりにあるので、是非とも固形物が欲しいところだが――問題はゾンビの数と行動範囲が判らないことだろうか。 現状、ゴーストタウン気味に人が居ない、もしくは街の機能が麻痺しているということは、相手がそれなりの数であるということである。ついでに言うなら、その存在の出現自体が唐突なものだったに違いない。予期されていたなら、あの警官達のような事は有り得ない。 更に言うなら、こんな異常事態が起きた場合、真っ当に機能している警察組織があったならば、とっくに応援を要請していそうなもので――更に言うなら、それによって鎮圧だか退治だかがされていそうなものだ。それが無いということは、そういうことだろう。もしくは、 ――――あまり考えすぎるのも、危険か。 (とりあえずは――メシと武器か) 記憶を辿って街を移動する。この先に、数日前にスニーカーを買った店があった筈だ。 /*/ ……辿り着いた店内は散々たる有様だった。ショーウィンドウのガラスは割られ、ドアは引っこ抜かれ、商品が散乱している。非常に不謹慎な発想だが――地震直後の映像によくありそうな光景。 (中には誰もいなさそう、だな) 腐臭もしていない。足音を気にする必要はなさそうだ。ついでに店主に怒られるということも。 足を踏み入れた店の内側に埃はまだ出ていなかった。 ……記憶を辿る限り、こうなってから今までは一日以下の筈だろう。してみると火事場泥棒の速さと嗅覚いうのはそら恐ろしいものがある。レジの中身はもちろん、陳列棚の真正面にある選手モデルの商品だとか、バットやゴルフクラブの類だとか、そんな「金目のもの」が綺麗さっぱり消えている。 後者は武器になりそうで、欲しがる人間も多いと思うのでまだいいとして、――前者は嵩張るだけだろうに。大体売りに行く場所もないのに欲しがるとは、商魂たくましい人間なのか、それともコレクターなのか。 半日掛けての探索の後。 一日経ってぱさぱさの極甘ジャムサンドイッチを食べながら、倉庫に一本だけ残っていた、ごく普通のバットを見下ろして溜息を吐く。疑問に応える人間は、当然ながらいない。 とりあえずそれと、固形燃料と、それから相当数の非常食を失敬して、店を後にした。 ◇今日のnowmas:【探索】スポーツ用品店を発見。バット(【戦闘】で受けるダメージ常に-1。最低1点は受ける)を得た! 食糧:-2 http://shindanmaker.com/235938 一日目: HP/食料 100/98 【バット】 |
2012年07月08日(日) 16:09
◆OPENING
Q.貴方の名前と職業、年齢、そして現在の状況を説明してください。 A.ノーマ・リイチ。休学中の大学生。24歳。長期滞在先の下見に来てみたら、街がゾンビの群れに囲まれてた。なんだこりゃ。 /*/ この異変の、最初の兆候が何だったのか、実はよく思い出せない。 はっきりと覚えているのは、臭いだった。 いわゆる生ゴミが一日以上経った時の、或いは夏の朝に繁華街の裏道を辿った時の、どうしようもなく生理的な嫌悪と共に吐き気をもよおさせる、あの臭い。それが鼻についた。 時刻はまだ早かった。さわやかな朝。掃除屋が来た様子はないし、酔っぱらいが居る様子もない。 何処から来るのか分からず、顔を顰めて鼻を摘んで、一体何でしょうね、と横にいた老紳士と会話を交わしさえした――今から考えれば、ひどく暢気なことをしていたものだと思う。そうしたら、何人かは死なずに済んだ筈だ。 やがて通りの外れに現れた「臭いの元」は、ひとつの影のように見えた。 太った男。ぼろぼろのナリをしていた(ように見えた)ので、おそらくは浮浪者だろうと思い――よたよたと歩いてくるそれに、警官らしい男がふたり、駆け寄っていくのを見て、安堵した。しかるべき所に連れて行かれるに違いない。そう思った筈が、 悲鳴が上がった。 ――もう一度向けた視線の先で、太った男が警官の一人に「食いつい」ていた。 悲鳴が連鎖し、パニックが広がった。血の臭いも。「喰われ」ていく同僚に、いや、喰っている側にか――もう一人の男が発砲し、そして―― 全く違う場所で悲鳴が上がった。 振り向いた先に、解け崩れた顔をした「なにか」が居た。 ……後はお決まりのパニックだ。 何処をどうやって逃げたのかは、実は記憶にない。頭の中にあるのは切れ切れになった断片だけだ。誰かに突き飛ばされた記憶があり、突き飛ばした記憶があった。最初のそれと同じような悲鳴を何度も聞いた。助けを求める声に振り返らなかった。 気が付いたら知らない――見覚えのない街角に居た。奇跡的になんの怪我もなかった。だが、それだけだ。 正に「俺が何をした」である。何も、していない。ただ逃げただけだ。逃げて生きようとしただけ。 ……いや、今ここで生き残った人間みんなそうだろうけど。 (とはいえ、カミサマに恨み辛みをぶつけても仕方がないか) 軽く気楽に口に出すのは現実逃避ゆえである。というかこのままパッタリ倒れて寝て起きたら事態が打開されていないだろうか、などと危険なことを考えている自分が居る。 (ああ、――でも死ぬのは嫌だな。痛いのも、二度は御免だ) 頭をがりがりと掻くのは昔からの癖。怪我はないが、梳き入れた指が引っかかる。髪の毛が何かで貼り付いているようだ。それが何なのかといえば、 ――――。――――。――――――――。 ……あまり深く考えないことにした。 ノーマ・リイチ:サイバイバル、スタート。 |
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